
2011年5月
千歳市の「千歳サケのふるさと館」
千歳
千歳市の「千歳サケのふるさと館」をご紹介するレポートです。
レポーターは「のこたべ」のeriさん。
===
北海道の象徴ともいえるサケ。
私たちの食生活において欠かせない存在ではないでしょうか。
焼魚、おにぎりの具、チャンチャン焼き、粕汁。
そんなサケことをもっとよく知りたい!と千歳まで行ってきました!!

千歳サケのふるさと館です。
支笏湖を水源とする千歳川はサケマスの孵化事業発祥の川。
そんな千歳川のすぐ隣に建てられたこちらの施設はサケをはじめとする北方圏淡水魚の生態を学べる水族館でもあり博物館でもあるのです。
館内に入るとまず目に飛び込んでくる巨大な水槽。

高さ5メートル、幅12メートルの大きな水槽の中にはサクラマス、ブラウントラウト、イトウ、シロチョウザメなどがゆったりと泳いでいます。
毎日15時に餌をあたえるので、魚たちのごはんの様子を観察することができますよ。
この水槽の中に魚達、餌の時間を覚えているそうで、時間近くになるとソワソワと落ち着きなく泳ぎまわるのだそうです!
お子さんに人気のタッチプールやドクターフィッシュの水槽もありますよ。
ひんやりとした地下へ降りていくと、そこにはたくさんの水槽が・・・

と思ったら、これは千歳川の川底の様子を覗くことができる、水中観察室なんです。

中央に2匹泳いでいるのが見えますか?

こんなに小さな魚も!
流れに逆らって懸命に泳ぐ姿は、水槽の中にいる魚とはまた違った
力強い生命力を感じます。
季節や天候によって毎日違った川底の様子を見ることができ、秋には遡上するサケの姿を見ることができるそうです。
川底にじーっとして動かない魚、流れに向かってグイグイ進む魚、何度も流されながらも懸命に泳ぐ魚。
予測できない川の中の様子に時間を忘れて見入ってしまいます。
でも今日はたくさん紹介したいところがあるので、先に進みますね。

2階にある多目的ホールです。
休憩スペースやお子さんが靴を脱いで上がれるスペース、図書コーナーなどがあります。

土日限定ですが、喫茶コーナーも。
普段は無料で利用できるスペースですが企画展などのイベント時には有料になることもあります。
ドライブの休憩スポットとしてもおすすめです。
3月から5月末までの期間限定ですが、毎日11時と14時にサケの稚魚放流体験ができますよ。

元気な稚魚がコップのなかで飛び跳ねています。

稚魚がどのようにして千歳川に帰ってくるのか、分かりやすく説明してくれます。
放流した稚魚が帰ってくるのは3年後。
100匹放流した稚魚がいったい何匹くらい帰ってくるか分かりますか?
たった1匹帰ってくるかどうかなんだそうです。
秋に遡上してくるサケは自然の厳しさを乗り越えた力強いサケだけなんですね。
広い海を回遊しても自分が産まれた川に戻ってくるのは、産まれた川の匂いを覚えているからなんですって!

元気で戻ってきてね。
今回館内を案内していただいたのは
館長の木滑(キナメリ)哲夫さんです。
見どころやポイントをやさしく丁寧にお話してくださいました。
「季節によって違った川の様子を楽しんで欲しい。
秋には遡上するサケの力強い姿見ることができますよ。
イベントもたくさん開催されますのでぜひHPをチェックしてお越しください。」
とおっしゃっていました。
千歳サケのふるさと館HPこちらでチェックできますよ!

施設隣には、道の駅もあり、小さな遊具もあるので、ご家族でぜひ訪れて欲しいスポットです!
[DATA]
住所:千歳市花園2丁目312番地道の駅サーモンパーク千歳内
TEL:0123-42-3001
営業時間:9:00~17:00(期間中無休)
休館日:年末年始
入館料(個人/団体):大人800円/640円
高校生500円/400円
中・小学生300円/200円
幼児 無料
障害者割引 半額(車いす有、全館スロープ移動可能)
交通アクセス:新千歳空港から車で約10分、JR千歳駅から徒歩約10分、札幌から車で約60分(千歳ICから車で10分)
2011/05/31 18:06|千歳|コメント(0)|トラックバック(0)
千歳市の「北海道キッコーマン」
千歳
千歳市の「北海道キッコーマン」さんをご紹介するレポートです。
レポーターは「のこたべ」のyukieさん。
===
普段、台所で、食卓で、何気なく使っている「お醤油」。
さぁ、問題です。お醤油は何でできているでしょう??
答えは・・・大豆&小麦&食塩。
じゃ、それを単純にmixさせたら醤油になる??
そんな質問を受けても、ちっとも答えられそうになかったyukieです。
というわけで~勉強しに行ってまいりました、こちらへと。
千歳市の工業団地内にある 北海道キッコーマンさんへ。
工場見学は小学生以来でちょっとドキドキな私でした。
工場に入った瞬間、ほんのりとお醤油の香りを感じます。
最近は、工場見学って子どもの学校の課外学習だけではなく、家族や、
育児サークルのグループで体験されたりと、考えていたよりも身近なものに
なっているそうです。幸い、たまたま取材時は、私一人だったので、
親子で訪れた設定でとお願いして、案内していただきました。
まずは2階の視聴覚室にて、ビデオで予習。
そのときの参加者の年齢層にあわせて、一般向けと子ども向けの3バージョンのなかから、セレクトして流していただけます。
じゃーん、ナビゲーター役のこの二人に釘付けだった私(笑)クイズあり、手品あり、コミカルに進行しているんだけど、なかなか奥が深く~私、大人だけど、こっちで良かった気がします。
お醤油の原料、製造方法、ここから出会えるものの予習はできました。
興味のある方は、子ども向け、リクエストしてみてください。
楽しいビデオで予習したあとは、こちらへ。
「ものしりしょうゆ館」という資料室になっており、ここから、今回の案内役、高橋さんの滑らかな説明を聞きながら進みます。

江戸時代からという昔からの醤油の作り方、実際に使っていた道具などが展示されていて、丁寧に説明してくださいます(ついつい、お子さまは触りたくなっちゃうかもしれないけど、そこは我慢させてあげてくださいね)
創業当初の「野田醤油」時代から、現代まで、そして世界各国の工場で製造、販売されているキッコーマンのラベル。歴史と、世界に根付いているのを感じます。日本では、ここ千歳のほかに、千葉県野田市、兵庫県
高砂市の3工場で、そして世界ではアメリカ(ウィスコンシン州・カルフォルニア州の二つ)、シンガポール、オランダ、中国、台湾にてこの伝統の味が作られており、世界各国の食卓を彩っています。
ちなみに、このキッコーマンのマークの意味。キッコーは漢字で「亀甲」と書き、このカタチは亀の甲羅を表しているんです。
そのなかに「マン」、「萬」=万を入れ、「ツルは千年、亀は万年」にかけているんですって。
「キッコーマン」という名前には、醤油作りを通して、皆の健康や幸せに役立ちたいという願いがこめられているそうです。
さて、「ものしりしょうゆ館」には、このほかにも沢山紹介したいものがありましたが~そろそろ工場内へと進みますね。
通常はここからは撮影禁止なのですが、今回は特別に撮影許可して頂きました。
ここで、簡単に醤油の作り方を。醤油の原料は、蒸した大豆&炒って細かく砕いた小麦を混ぜ合わせ、キッコーマン菌=麹(こうじ)菌を加えて3日間培養させます。
そこで出来上がった「醤油麹」に食塩水を加えて「もろみ」をつくります。
そのあと、タンクのなかで6ヶ月かけて発酵したあと、もろみをしぼって「火入れ」をし、味を調えたあとに、ボトルに詰めて、出荷となります。

「ここは、この工場のいわば心臓部分ですね」と高橋さんと一緒に案内してくださった工場長がおっしゃった「製麹室」です。
3日間で培養される醤油の基本・・・何だか神聖なものを感じました。
24時間体制で、スタッフのかたが見守る部分。適温、適湿、空気を送ってあげること~
出来上がった「醤油麹」に食塩水を加えて「もろみ」を作ります。
こちらのタンクで6ヶ月発酵させていくのですが、初期→発酵期(90日)→熟成期(180日)と、それぞれの「もろみ」が用意されていて色と香りの違いを知ることができました。
発酵期には、初期にはしない「お味噌」のような良い香りが。
「お味噌みたい」と思わずつぶやくと、「皆さん、そうおっしゃいます」と言われました。大豆と麹菌、塩が原料なのは一緒ですものね。
次に、発酵・熟成が終わったもろみから醤油を搾り出すゾーンへ。
出来上がったもろみを長いナイロン製の布にくるんで、それを折りたたんでいって3階までの高さへとつみかさねます。
最初は重さで自然と醤油がにじみでてくるそうです。
そこから機械で時間をかけてゆっくりと搾ります。
その「生醤油」を加熱殺菌して醤油が完成するのです。
もろみを搾った後の「粕(かす)」も無駄にしません。
こちらは、牛や豚の飼料となり、しっかりリサイクルされています。
それだけではなく、加熱殺菌するまえに出る「しょうゆ油」も工場内の燃料になっているそうです。
ここからは、出来上がった製品が、工場でどのように出荷されているかを見学。
この日は、5種のだしに醤油と本みりんをあわせた北海道でのみ作られている「めんみ」のペットボトル詰め→
ダンボール詰め作業が行われていました。
長いすべり台のような筒のなかを、赤いキャップがシューッとおりてきて、ペットボトルの蓋がしまっていく様子や、製品たちが、ベルトコンベアにのって、整列しながら、箱に入ったりしていくのを見ているのは楽しかったのですが・・・何故か、私は、もし自分がここで働くとして~このペットボトルを倒しちゃったりして、工場の動きを止めちゃったらとか、変な想像をして不必要に緊張していました(笑)
だって、1分間に120本もの製品が動いているなか、スタッフのかたは二人しかいないんですよ~一人にかかってる責任の重さったら。
厳しい目で、ラベルがちゃんと貼れるように管理したり、動きを微調整したり、品質チェックしたり・・・
9haもある工場内で働いているスタッフの数は、何百人もいるのであろうと、勝手に想像していたら、何と49人。
そのうち製造に関わっているのはたったの30人なんですって。
機械の動きよりもスタッフの方を尊敬の眼差しで見てしまった私でした。
そう思っていたら・・・めんみのラベルには、こんな写真が。
皆さんも店頭でぜひチェックしてみてくださいね。見学で流れていた製品と、どこかで再会したら面白いなぁと思ってます。
最後に、お醤油の種類や、保存方法(開栓後は冷蔵庫に入れたほうが良いのです)また、キッコーマンで作られている醤油の利き酒ならぬ、利き醤油テストも(こちらは見学人数が少ないときのみ)~
自信満々に一番先に口にしたのを「めんみ」と答えたら、新発売の「ほたてと昆布のつゆ」でした…恥ずかしいっ~でも、まろやかで、私好みの味でした。
案内役の高橋さんと一緒に、取材後、東京出張だというスケジュールのなか、終始笑顔で、質問に答えてくださった工場長の小塚太さんです。
機械よりも、人に釘付けになってた私に、めんみのラベルを記念に下さいました。
原料の大豆、小麦、水(千歳の地下水)、道産にこだわっている北海道キッコーマンさん。
環境にも配慮し、無駄を出さずに、食と向き合う姿勢を知ることができ、取材に伺うことができて良かったと思いました。
見学する人、それぞれの目線によって、色々な見方ができる工場見学。
大人になってからの、この体験、思ってたよりもずっと面白く勉強になりました。お醤油が前よりも身近になった気がします。
そして、ムスメがもう少し大きくなったら、ぜひ見せてあげたいと思いました。
そんな人たちが沢山いるようで~昨年は一年間に一万人の方が工場見学に訪れたそうです。
予約制であり、なおかつ土日祝日はやっていないのに、この人数はスゴイですよね。
でも、これだけ凝縮した内容を無料で見学できるのですもの、それも納得です。
それだけじゃありません、何と、キッコーマンしょうゆの搾り粕を再利用としたハガキと、卓上の特選丸大豆しょうゆまで頂きました。お醤油は、心して味わいます、ちゃんと冷蔵庫に入れます!
皆さんも、子連れで、また大人でだけでも、ぜひ工場見学へ。
充実した時間が過ごせること間違いなしですよ。
◎基本データ◎
■北海道キッコーマン
住所: 千歳市泉沢1007-53
(アクセス JR千歳線千歳駅または新千歳空港より車で20分
道央自動車道千歳インターチェンジより
臨空工業団地方面に約5キロ)
電話番号: 0123-28-3888(休館日を除く 9時~16時)
休館日: 土日祝祭日、ゴールデンウィーク、旧盆、年末年始
(詳しくはお問い合わせください)
見学案内開始時間: 10時、11時、13時、14時(要予約)
見学所要時間: 約60分(ビデオ上映約15分・
しょうゆの製造工程見学45分)
見学受入人数: 2~80名様(80名様以上の場合は応相談)
入館料: 無料
2011/05/31 10:10|千歳|コメント(0)|トラックバック(0)
札幌市アイヌ文化交流センター「サッポロピリカコタン」
札幌
札幌市アイヌ文化交流センター「サッポロピリカコタン」をご紹介するレポート。
レポーターは「のこたべ」のnanakoさん。
===
nanakoです。
私の息子のお気に入りの場所が、ここ札幌市アイヌ文化交流センター『サッポロピリカコタン』。
小学生のとき、学童保育の遠足で訪れて以来、地下鉄やバスに乗り継いだり、家から5時間かけて歩いて(!)みたり…。札幌市内ですが、支笏洞爺国立公園の入り口にあたり、自然豊かな環境のなかにあることが「小さな旅」を感じさせてくれる…のか、お気に入りのようです。
地下鉄真駒内駅4番乗り場「じょうてつ」バス・真駒内線12・定山渓車庫前行きに乗車します。約35分で小金湯バス停到着です。
国道230号線の広い道路を渡り、歩いて7分ほど。向こうに見える岩肌は八剣山。

国道に出ている看板案内にそって川のほうへ下って歩いていきます。
パステルカラーの山が目に優しく気持ちがいいですね。

さて到着です。
ピリカコタンとは「美しい村」の意味。ここには、館内展示のほかに、かつてアイヌ民族が住んでいたチセ(家屋)などの建物群が野外に復元されており、すばらしい景観のなかでかつての人々の暮らしを実感できるようになっています。

写真はポンチセ。「小さな家」を意味します。子どもが結婚して所帯をもったときに、独立して建てられた家。野外展示の建物は、建築材料や構造、建てる方向など、資料や伝承をしらべあげ、当時使われていたものと同じ技術、材料で復元するそうです。なので完成までに何カ月もかかるとか。チセの材料として大量につかわれる屋根・壁の葺材は入手するのも大変だったというお話もうかがいました。
さて、チセに入ります。チセのなかにはさまざまなしきたりがあります。たとえば窓。神々が家のなかに出入りするときの通り道とされている窓は大切にされ、外から覗いてはならなかったそうです。

入口の上を見上げてみると、屋根に何か矢のようなものが刺さっているようです。ヨモギの茎など、魔物が嫌いな匂いの強い草木でつくった矢が刺さっています。こうすると魔物が入ってこないそうです。
こちらはポロチセ(大きい家)のなか。ひんやりと涼しく、夏は快適。今日は燻蒸作業を行っているので、炉に火が入っています。木の建物はカビや虫による被害が大敵。部材が真っ黒に燻蒸されると腐食しにくく、じょうぶになるそうです。復元建物の維持にはかかせません。
家のなかの中心に仕切られた炉は、家族がまわりで作業をしたり、食事をしたり、暖や明かりをとる暮らしの中心。この炉には、アイヌの人々がとくにあがめている火のカムイがおり、つねに人々の暮らしを見守っていると伝えられています。ですから、火は大切に扱い、炉を汚くしたり、灰をそまつにしてはならないのです。
アイヌ民族は文字をもたなかったのですが、そのかわりに豊かな口承文芸が語り継がれてきました。節をつけて語られる冒険物語や、カムイの視点から語られる物語などは、話の筋はきまっていますが、語り手によって即興で表現がかわります。語るのに何時間も何日もかかるものもあるそうです。炉のまわりでは夜になると、こうした物語が語られ、子どもたちはそれを聞いて育ったわけですね。

これはイオマンテとよばれるクマ送りの儀式で、神の国へ送られる子ぐまを一定期間飼育する檻。「つい動物を殺すなんてかわいそう、と思ってしまうかもしれませんが、『送り』やアイヌの人々の『カムイ』に対する考え方を、きちんと理解してほしいんです」と、案内してくださった新谷さん。カムイや送りについて丁寧にお話し下さいました。
アイヌの人々は、人間のまわりにあるさまざまな事象にはすべて魂が宿っていると考えました。草や木、花、魚、動物、鳥、雷や風、舟や臼、杵、器など…。これらをカムイとよび、ふだんはカムイモシリ(神の国)に住み、そこからアイヌモシリへとやってくると考えました。カムイたちはカムイモシリでは人間と同じ格好で暮らしているそうですが、人間の前に姿をあらわすときは、それぞれの動物や植物の服装をしてやってくるそうです。人間はカムイがいなければ、住むところも、着るものも、食べるものもありません。カムイによって命が支えられているわけです。ですから、猟とは動物を殺すものではなく、カムイが客人として人間のところへ訪問してくれると考えました。お客さんは丁寧にもてなすのが礼儀ですよね。ですから、獲物を得て、肉や毛皮を得た後は丁寧に祀り、そしておみやげを持たせ、感謝をささげ、ふたたびカムイモシリへ旅立たせるのです。それが「送り」の儀式なのです。
次はイタオマチプ。板綴り舟で、全長15メートル。
丸太をくりぬき、横板をつけた舟です。丸太の舟にこうして横板をはることで容積が大きくなり、スピードも出るようになり、川から海へと出ていくことができたわけです。
下の写真はタマサイとよばれる、美しい玉飾り。館内に展示されていますが、女性が母から娘、姑から嫁へと受け継がれていく大切な宝物です。この青や黒・白のガラスやシトキと呼ばれる金属板は、アイヌの人々が、こうした舟で外洋へ繰り出し、アムール川下流域やカラフトを舞台に行われていた中国人・和人・北方の諸民族との山丹交易によって手にしたもの。

異民族との交易は、独自のより洗練された工芸を開花させることにもつながったんですね。

庭園にはアイヌの人々が暮らしのなかで使っていた木々や植物が100種類以上も植えられています。ちょうど今、咲き誇る清楚な花・ニリンソウ。アイヌ語名でプクサキナ。葉や茎を汁ものにいれたり、乾燥させて保存用にしたそうです。ふだん私たちがよく目にする山野草も、アイヌの人々がどのように使っていたのか、名前にはどんな意味があるのか知ることができておもしろいですね。この季節の人気野草といえば、ギョウジャニンニクですが、アイヌ語ではプクサ、キトピロと呼ばれています。強烈なニンニク臭は悪い病気をまき散らすカムイを追い払う力があると考えられていたそうです。

さて、館内地下に行きますと生活民具が300点も展示されています。「ここの展示室にある生活民具は、昔の手法で、材料も同じに作られたものばかりですので、じかにさわってもいいんです。ぜひ、さわって感触を確かめてみてください」とのこと。
上の着ものはアト゜シとよばれる、オヒョウの木の内皮から作ったものです。「衣服を作るのに適したよい木を探し、採ってきた内皮(木の外皮と木質部の間にある繊維質)を水につけてやわらかくする→乾燥させる→さいて結び、よって糸にする→織り機にかけ、布を織る→衣服を作り、刺しゅうで文様を入れる。 衣服1枚つくるのに1年はかかりますよ」と新谷さん。アト゜シのさわりごごちはとてもやわらかく、手になじむのがわかります。

こちらは木綿の衣服です。木綿は本州との交易で手に入れ、布を張り合わせて衣服にしつらえていました。写真のものは、さらに黒い木綿のまっすぐに切った布を張り合わせて、その上に刺繍をほどこしています。洗練された美しいデザインです。
「刺繍はただきれいだからするのではなく、ちゃんと意味があるんです。その家の母親から娘へ伝えられる文様があります。男性には父親から息子へ小刀で彫る彫刻文様が伝えられていくのです」。
文様を構成する模様にはひとつひとつ名前がついています。渦巻きや棘のある模様、蔓のような模様…。
女性にとってだから針は大事なもの。交易によってもたらされた貴重品です。胸元に針入れをさげ、そこに入れて持ち歩いていたそうです。
今の時代でも使えそうな、素敵な針入れを見ることができました。

狩りは男性の仕事。そして、そのための道具作りも男性が作りました。カリンパウンク(桜の木の皮を巻いた弓)と矢がかかっていますが、弓はイチイで作られます。
よくしなり、強い性質をもつ木が弓には不可欠。舟には水に強いタモやカツラ。シナノキの縄は強く、家をたてるときに柱を結わえる時に使うなど…。それぞれの木の性質を熟知してしなければモノを作りだすこともできないのです。
アイヌの人々に伝えられてきた文化をじっくりふれて、見て、感じることのできる時間。北海道では小学校では4年生の時に、アイヌ文化について学びますが、ぜひ、それを機会に北海道の先住民の文化を深くほりさげるきっかけとして、ここを訪れてみませんか?
自分たちと異なる文化にたいして、偏見をもたず、それを人類の暮らしの豊かな多様性として認められるようになること。子どもたちにはそう理解できるように育ってほしいと思います。それには、まず大人自身が、民族や文化の多様性の視点を理解し、子どもたちに語れるようにならなければ…。

すぐとなりには、古くからの小金湯温泉もあります。
帰りによってみるのもよし。
ささっと車でちょっとおでかけもいいですが、バスに乗って一日かけて、ゆっくりすごす。そうすれば、大切なことって、わすれないんじゃないかな…。
そんな過ごし方をおすすめしたいサッポロピリカコタンでした!
[DATA]
札幌市南区小金湯27 ℡:011-596-5961
http://www.city.sapporo.jp/shimin/pirka-kotan/
開館時間 午前8時45分~午後10時
※展示室と庭園は午前9時~午後5時
休館日 月曜日、祝日、年末年始、毎月最終火曜日
入館無料(展示室観覧料 一般200円(180円)、高校生100円(90円) ()は団体料金。
アクセス
☛車で
・新千歳空港から約90分(道央自動車道 北広島インターで降り、国道230号線へ。その他、高速道を使わず、支笏湖経由、えにわ湖経由、などいろいろなルートがあります)
・札幌市中心部から車で約40分
☛バスで
・じょうてつバス
大通西1丁目から、定山渓線「7」「8」、約60分
地下鉄南北線真駒内駅から、真駒内線「12」、約40分
いずれも、「小金湯」下車 徒歩約6分
2011/05/26 15:03|札幌|コメント(0)|トラックバック(0)
札幌市にある「北海道開拓の村」
札幌
札幌市の北海道開拓の村をご紹介するレポートです。
レポーターは「のこたべ」のyukieさん。
===
yukieです。
友人親子と行ってまいりました。「北海道開拓の村」さんへ。
国道12号線を江別方面に進み、JR森林公園駅付近にて
右折。野幌森林公園内にある開拓記念館、百年記念塔
などを横目に通り過ぎ、たどり着くのが開拓の村。
三代目の札幌駅を再現した旧札幌停車場の改札口を通り抜けてみえた世界は・・・
様々な色と構造の建物が並ぶ街。一瞬にして、小旅行気分です。
開拓の村は、明治から昭和初期にかけて建築された北海道各地の
建造物を移築復元、再現した野外博物館。その広さ、何と札幌ドーム10個分の54.2ヘクタール!!
たとえば、こちらは旧札幌停車場=札幌駅ですね。昭和29年まであったそうです。
私の親世代は、タイムスリップ気分を味わえるのかしら。
案内していただき、まずは市街地郡をぶらぶらと歩いてみます。
最初に訪れたのは、旧小樽新聞社。北海道新聞の前身の一つでもあり
明治24年に創立されたそう。中に入ると、ぷーんとインクの匂いと何ともいえない空気感が。
実際にハガキを作っているところを見せてくださいました。インクを載せて~
魔法(特殊)の粉でおさえて~できあがり!とプレゼントしてくださいました。
この輪転機もまだまだ現役なんですって。開拓の村からの年賀状も刷って
いるそうです。印刷技術の歴史を知るのも、ここなら楽しめます。
7月16日~8月末までの土日祝日は、名刺作り体験ができるそうですよ!
さて、街並みや建物を見ているだけで楽しくなる市街地群。
お次は、来村者の人気撮影スポットの「旧札幌警察署南1条巡査派出所」
優しい笑顔のおまわりさんと一緒に、はい、ポーズ!
このように、開拓の村内には、記念撮影したくなる場所がいっぱい。
皆さん、とっても楽しそうに、歩かれていました。
様々な建物をのぞきこみながら、市街地を通り抜け、子どもの広場、
そして体験学習棟へ。こちらで、子ども達に伝統遊具を作らせて
いただけるとのこと。「日本の年中行事を大切に」というのも
開拓の村のテーマ。5月だけでも様々な実演や展示、体験などが
盛りだくさん。失われてしまいがちな伝統と出会えるのは貴重です。
5月の体験メニューは、「風車」と「竹笛」。子どもの年齢にあわせて、
自分で作れるものを・・・今回は3歳2人+1歳だったので、風車を。
好きな色を選んだあとは、優しく指導していただき、何とか完成!
良くまわってるね~いつまでも走り続けていそうな二人でした(笑)
体験学習棟を出た後は、左手に漁村群を眺めながら、歩きました。
奥の眼鏡橋の向こうには海が再現されており、小樽にあった旧青山家
漁家住宅などが人気だそうです。今回は時間がなくて断念。
そう、市街地群、漁村群、農村群、山村群、そのなかに、52もの
スポットがあり、全てをちゃんと見ようと思ったら、半日はかかるかも(笑)
それだけではなく、季節によって咲く花を楽しんだり、芝生にお弁当を
広げて食べたりと、訪れるたびに、色々な楽しみ方ができそう・・・
のどかな雰囲気の農村群に入り、見せてもらったのは
手押しポンプ。ちゃーんと水が出ます。かなりのへっぴり腰で、ちょろちょろ
でしたが、何とか(笑)彼らにとっては「となりのトトロみたい!」
そう、この世代にとっては、確かにトトロの世界(時代)ですよね~
じゃー、このなかには、サツキちゃんとメイちゃんがいるかなーと
近づいてみたのは、旧樋口家農家住宅。
「今年の冬はしばれますね~」センサーに反応して声が聞こえ、
子供たちは後ずさりをしたかと思うと、ピューッと逃げました(笑)
さて、最後に、いよいよ開拓の村の一番人気である馬車鉄道に。
市街地を歩いているときに、その姿を見てしまった子ども達の心は
すっかりお馬さんのトリコに。早く乗りたくて待ちきれません。
開拓の時代に活躍した「どさんこ」のひく馬車鉄道。冬は馬そりに
変わります。車両は2t、乗車客を入れると3t の重さを、今回
引っ張ってくれたのは、あらしくん16歳。人間でいうと、70歳くらい
だそうです。つながれた瞬間に、力強く歩き始めました。
歩く目線とは違った高さ、速さで、市街地を見ていると、違った
面白さがあります。今回のように、最初は歩いて建物をみて、帰りに
馬車鉄道で戻ってくるのがオススメかも。
こんな楽しい時間をプロデュースしてくださったのは、爽やかな笑顔の
営業推進課長 松井則彰さん。
取材の最初の段階で打ち明けて苦笑されたのですが、私が前に訪れた
のは小学6年(当時室蘭に住んでいたので)の修学旅行。百年記念塔、
開拓記念館とセットで、短い時間のなか団体で動いたと思われ・・・
記憶のなかに残っていたのはしゃべる蝋人形達only。
だから、こんなに見所満載の素晴らしい施設だったことに目からウロコ!
松井さんの案内のおかげで、子どもたちとも良い出会いをさせることが
できました。(「また明日もここに来る!」宣言をしてました)
空いた時間に、良く、村のなかをてくてく歩くという松井さん、
本当にここの施設が好きなのを感じました。
それぞれの建物をみては、故郷を思い出したり、歴史を知ったり~
松井さんが最近面白かったのは、小学生の子たちが農村群の建物の
縁側に座りながら「あー、なつかしいなぁ~」っと言い合っていたそうです。
その若さで何が懐かしいの?DNAかな?と(笑)でも、ちょっとだけ
その気持ち分かる気が。もしかして、本当にDNAが懐かしがってるかも!
年代、出身地は違っても、それぞれの心のなかにある「ふるさと」と、
ここでは会えるのかもしれませんね。
各施設にいらっしゃるボランティアの方たちとの世代間交流も、とても
楽しかったです。皆さん、本当に優しく接してくださり、幸せな時間でした。
これは、年間パスポートを購入して、また行かなくちゃ。幼稚園に入園する
前に知れば良かった…と心から思いました。
ちなみに、園内には授乳室や、これだけのベビーカーも用意されており、
賢いママ友集団は、良く訪れては、楽しく芝生で遊ばせたりして
いるそうですよ。なるほど!皆さまもぜひ!!
■■ 基本データ ■■
北海道開拓の村
●住所: 札幌市厚別区厚別町小野幌50-1
●電話番号: 011-898-2692
●開村時間: 5月1日~9月30日 /9時~17時(入場は16時30分まで)
4月1日~4月30日
10月1日~3月30日/ 9時~16時半(入場は16時まで)
●休村日: 5月1日~9月30日は無休
4月1日~30日・10月1日~3月30日は毎週月曜日
(月曜日は祝日・振替休日のときは翌日)
12月29日~1月3日
※さっぽろ雪まつり期間中は無休です
●入場料 夏期(4月~11月)
一般 830円(団体680円)
高校生・大学生 610円(団体550円)
冬期(12月~3月)
一般 680円(団体550円)
高校生・大学生 550円(団体480円)
◎年間パスポートは 1500円!
※団体は10人以上
※中学生以下・65歳以上の方、障害者手帳保持者は無料
※高校生で次に当てはまる場合は無料
土曜日・こどもの日・文化の日の利用、10名以上の団体
●駐車場 一日1回300円(11月から3月は無料解放)
2011/05/24 16:04|札幌|コメント(0)|トラックバック(0)

















